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上州弁に関する一考察〔続編〕
動詞又は動詞を含む慣用表現
- おっころがる
- ころぶこと。「ころがる」に単に接頭語「おっ」が付いたものですね。
- こごむ
- 「屈む(かがむ)」の単なる音変化ですね
- ふんずぶる
- ふみつけること。「ふんずぶす」とも言うようですね。
- せいがきれる
- 息切れすること。患者さんの主訴として、よく聞かれます。
- へげる
- (皮などが)むけること[自動詞]
あのヘーゲルではないですよね。
関連して、へっぺがす、ひっぺがす、おっぺがす(皮などを)むくこと[他動詞]
- つっぷす
- うつ伏せになること。
標準語「うつ伏す」の変化でしょうね。
- おし(こ)くる
- 「おしくらまんじゅう」という共通語があるので上州弁でないかも。
ただ、国語辞典によると、共通語の「おしくら」は「押し競べ」の略らしいです。
「おしくる」と「おっぺす」との相違は何なのでしょう?
- かせる
- 皮膚が乾燥して「がさがさ」になること。乾燥している冬には、毎日のように聞かれます。
- たける
- はなくそ等汚物を他人の身体になすりつけること。下品な言葉ですが、若い人たちにもよく浸透した言葉のようです。
- はじく、はじいておく
- 一時的に脇(わき)に置く、置いておくこと。
共通語の「弾く」と無関係で、「端(はし)に置く」からきた言葉でしょうか。
- こごなる
- 電気コードや毛糸などがもつれ絡まりあうこと。こんがらかる。
- ちがかった
- 「違った」の意で広く使われています。標準語と思い込んでいる人が多いようです。主に若年層で使われていますね。
- めっける
- 「みつける」(探す?)
- ぶっこす
- 壊すこと。「ぶっこわす」の短縮形でしょう。
「ぼっこす」ともいうようです。
- どっくむ
- 食べ物、唾などを飲み込むこと。よく、咽頭炎を起こした患者さんが「どっくむと痛い」と言って来院します。
形容表現
- はっしゃしない(?)はしはししない(?)はきはきしない(?)
- 病状等がすっきりしないことでしょうか?
- ぬるまったい
- お茶などが冷めた状態のこと。温(ぬる)いこと。
これは、若い人たちも使うようです。
- こそっぱい
- こそばゆいことですね。
名詞
- いくじ
- 育児でなく「何時」の意。「いくじ」は「幾(いく)時」と考えれば容易に理解できます。これに関連してはー・・・「はーいくじ?」(「今、何時?」の意)等の用法があり、 )のニュアンスがあるらしい。品詞としては、感嘆詞に属するのでしょうか。
- らいさま
- 雷のこと。「雷」の音読みですよね。
- はんぺた
- 半分のこと。
- かさっぺた
- かさぶた(医学用語では、「かひ」)
- たっぱ
- 背丈のこと。
- たごと
- たわごと(ばかな言葉)のことでしょうか。
例:「たごとをこくでねー!」(ばかなことをいうもんじゃない!って感じでしょうか)
- そらこと(そらっこと)
- 漢字で書くと、「空事」でしょうか。「たごと」の類意語?
「たごと」と「そらこと」の相違は何でしょうか。
- 「びっこひゃっこ」か「びっこしゃっこ」か
- 私の妻は後者を使います。
- 隣のことを「うら」と表現する。
- 私には方言に思えてしようがありません。
- じゃんぼん
- 葬式のことですね。
- おおごと
- もともと、共通語の「大事」からきたものでしょうが、身体的に苦労が大きい状態を表すときに用いられるようです。
会話表現
- そーなん
- 語尾を上げると「そーなの?」、語尾を下げると「そーなのね」の意