2018.11.18
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・・・・・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(22)
昨年4月来日して次は来るとしたら早くても2019年だと思っていたら、まさかの2年連続という嬉しい誤算である。全盛期の若々しい甲高い声が出なくなったポールのコンサートを見るのは一抹の寂しさはあるものの、ビートルズマニアとしては行かないわけにはいかず、2夜連続で参った次第だ。
声が出にくくなった分をシャウトで補完している感は否めなかった。まぁ、76歳という年齢に鑑みれば、やはり超人的で、さすが20世紀最大の音楽家たるパフォーマンスである。
パフォーマンスだけではない。今回のコンサートでもその中から数曲歌ってくれたが、新作アルバム「Egypt Station」を引っ提げての来日コンサートだ。驚くのは、「Egypt Station」が、36年振りとなる全米ビルボード・チャート1位を獲得したということだ。1982年の「Tug of War」以来実に36年ぶりという。ビートルズ解散後もソロで次々とヒット曲を量産したポールもさすがにこの30年間は、No.1から遠ざかっていたが、見事としか言いようがない。70歳代半ばにしてこの創作力、まさに神憑りだ。
さて、本コンサートでの演奏曲は、ここ何回か来日時のものと大きな変化はなかった。ごっそり曲を変えるというのは準備等で困難なのだろう。今回演奏した曲以外にも大ヒット曲や有名な曲(ビートルズ、ウィングス、ソロ)は多数あるんだけどなぁ・・・。
以下は、セットリスト。
1.A Hard Day’s Night
2.Junior’s Farm又はHi, Hi, Hi
3.Can’t Buy Me Love又はAll My Loving
4.Letting Go
5.Who Cares
6.Got To Get you Into My Life
7.Come On To Me
8.Let Me Roll It
9.I’ve Got A Feeling
10.Let ‘Em In
11.My Valentine
12.Nineteen Hundred Eighty-Five
13.Maybe I’m Amazed
14.I’ve Just Seen A Face又はWe Can Work It Out
15.In Spite Of All The Danger
16.From Me To You
17.Love Me Do
18.Blackbird
19.Here Today
20.Queenie Eye
21.Lady Madonna
22.Eleanor Rigby
23.Fuh You
24.Being For The Benefit Of Mr. Kite!
25.Something
26.Ob-La-Di, Ob-La-Da
27.Band On The Run
28.Back In The U.S.S.R.
29.Let It Be
30.Live And Let Die
31.Hey Jude
アンコール
•Yesterday(10/31のみ)
•I Saw Her Standing There
•Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (reprise)
•Helter Skelter
•Golden Slumbers/Carry That Weight/The End
今回、少し驚いたことは、全部で4回公演したが、あの「Yesterday」を演奏したのは、最初の10月31日だけで、あとの3回ではスキップされたことだ。ポール=ビートルズの代表曲(ある年齢以上の日本人なら殆どの人が知っている曲)の「Yesterday」「Hey Jude」「Let It Be」の一角が遂に崩れた気がした。
毎回同じような曲が演奏されるなぁと思いつつも、沢田研二のようにヒット曲を殆ど披露しないコンサートよりもはるかにファンとしては有り難いと感じるものである。
東京ドームに2回参ったのだが、さすがはポールのコンサート、そこにはとてつもない大物日本人アーチストが観客として来ていたのを目撃した。一人はあの永ちゃんこと矢沢永吉(冒頭の写真:中央で右手を振っているメガネの男性)、もう一人はXJAPANのYOSHIKIだ。当然これら人気スターが座席に案内される(もちろん最前席)と、回りの一般客にざわめきが起きていた。更に、湯川れい子も目撃した。ほかにもテレビによく登場するような有名人が何人もいたことだろう。