・・・・・・・・河辺啓二の社会論(7)
WHOから携帯電話の電磁波に発がん性があるかもしれないという発表があった。
このことでやっと日本でも意識されるようになったが、諸外国では以前から若年者や妊婦の使用を制限させていたようだ。「危険性があるかもしれないから」既に使用を制限している他国と「危険性が証明されているわけではないから」使用制限をしない我が国の為政者の姿勢の相違が明白である。「原発が安全ではないと証明されているわけではない」と業界寄りの杜撰な原子力安全行政を行ってきた日本政府の態度を彷彿とさせる。
これまで、私は、四六時中携帯電話を手放さない若者たちを見ると、「ケータイから発せられる電磁波はあなたたちのDNAを傷つけているのかもしれないのですよ」と言いたい気持ちになったことが度々ある。私たちは、ただでさえ家電などから発せられる電磁波に、毎日囲まれて生活している。放射線ほどではないにしろ、大量でなくても持続的な電磁波を浴び続けるとDNAを傷つける可能性が高まることを、ケ-タイを手放せない、特に若年者たちは認識してほしい。放射線と同様、年齢が若いほどDNAのダメージ、発がんのリスクが大きいと考えられるのだ。
現在、我が国国民の多くは、節電への取り組みで、快適な生活からの転換を図ってきている。つい数十年前までは携帯電話などなかったわけだし、エアコンと同様に、利便性への過度な追求は改め、ケータイの使用は、緊急時に限定するなど、最小限にしてはいかがか。