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反捕鯨の欧米豪人は奇妙な動物愛護意識を改めよ

2011.02.23

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・・・・・・・・河辺啓二の社会論(6)


〈農水省、苦渋の決断〉

農林水産省は、南極海で捕鯨調査をしていた日本船団が反捕鯨団体「シー・シェパード」の悪質な妨害に屈した形で当該調査を中止することとした。船団員の安全に鑑みればいたしかたない決断と考える。


〈理解しがたい欧米豪州人の動物愛護意識〉

確かに、鯨の乱獲防止や生物資源の保護という観点は理解できる。私がどうしても理解できないのは、欧米や豪州といった反捕鯨国、反捕鯨団体の、誠に奇妙な動物愛護意識である。動物愛護の大義名分で日本船団のヒトに傷害を与えかねない事態は異常だと思わざるを得ない。

彼らは、牛肉や豚肉を決して食べないのか。牛や豚を屠殺場で何頭も殺すことは許され、同じ哺乳動物の鯨を殺すことはなぜ許されないのか。彼らは、動物実験で無数の動物の生命を犠牲にして開発された医薬品のお世話に一度もなったことがないのか。


〈欧米豪州人の狭量さを改めよ〉

確かに、鯨の乱獲防止や生物資源の保護という観点は理解できる。私がどうしても理解できないのは、欧米や豪州といった国が違えば、人種も歴史も文化も異なるが、グローバル化した現代に異国の文化(食文化)をある程度受容することは必要だと思う(日本人は比較的寛容だと考えられる)。殺人や窃盗など古今東西許されない普遍的ルールがあることはもちろんだが、欧米人や豪州人には、この程度の食文化の相違を受容する度量がないのだろうか。


〈動物愛護の線引きの難しさ〉

動物愛護の線引きは、国により、人により様々である。動物すべて愛護だと、魚も食べられないし、蚊も殺せなくなる。哺乳類で線引きすれば、上記のとおり牛や豚は食べられない。

もっと言えば、(日本人にも多いが)犬や猫を虐待することは残虐行為で牛や豚を食べるのは残虐でないと思う根拠は何なのだろう。
結局、ヒトとそれ以外という最低限の線引きのほかは、難しいような気がする。

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上記の内容を2月20日(日)昼に読売新聞「気流」に投稿したところ、翌21日(月)昼頃に同紙担当者から電話があり原稿修正の確認がありました。23日(水)に、同欄アタマに掲載されました。今回もQuick Responseでした。