・・・・・・・・河辺啓二の政治・行政論(6)
9月5日(日曜)付けの朝日新聞に、原口総務大臣が、閣僚懇談会を途中退席し、民放のバラエティー番組の収録に参加したことに対する批判的な投稿が掲載された。大変共感したので、早速筆をとった。以下のような原案をつくり、メール投稿したところ、その日のうちに朝日新聞社の担当者から連絡が来た。こんなに早いresponseは初めてである。例によって何度かメール交換して、最終的に3日後の8日付け同紙に掲載された。
〔実際の掲載記事は、上のとおりです〕
原口さんとは日テレ『太田総理』で何度か「共演」したことがあり、もしかしたら、私のことを今でも覚えてくれているかもしれないと思いつつも、こんな小さい投稿記事など読まないだろうなぁ・・・。(実際お会いしてお話するに、決して悪い印象のお方ではなかった。ただ、「非常に弁が立つなぁ」と感心したものだ。)
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原口総務大臣が、閣僚懇談会を途中退席し、民放のバラエティー番組の収録に参加したという。そういえば、記憶に新しい最近のことだが、前原国土交通大臣が、党の両院議員総会より有名芸能人の結婚披露宴出席を優先したことがあった。しかし、なぜか、マスメディアは、あまり大きな扱いはせずじまいであった。国民もマスメディアもこれら非常識な重要閣僚に対し、あまり大きなお咎めをせず、異常なほどに寛容さを示しているように思えた(芸能界とマスメディアとは持ちつ持たれつの関係があるため、マスメディアが芸能界を庇ったのか?)。
国会議員が出演するTV番組が最近やたら増えている。確かに、お茶の間と政治の間を縮める働きはしている。「選挙運動」として最も効果の高いTV番組に低価の出演料(又はノーギャラ)でも出演したい政治家の思惑は容易に推測できる。しかし、国民の代表たる国会議員なのだから、(単に人気取りの要素が強い)バラエティー等への出演は断って、報道番組・ニュース・国会中継に限ってTV出演されたらどうか。
「タレント化した議員」を安易に出演させたがるTV局側も、昨今のTV不況で人件費を抑えたい(政治家の出演料は一般的に安いらしい)気持ちはわからなくはないが、マスメディアとしての品格を持ってほしい。
そして、TVのクイズやバラエティー番組に出演して名前と顔を売る政治家に親しみを感じて、投票してしまう私たち一般国民もその軽薄さに気づくべきだ。政治家の業績・人格(又は政治家としての資質)を知る手段に乏しい私たちは、TVに映る政治家の姿・発言でつい判断してしまう傾向にあり、反省が必要である。