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・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の社会論(27)
我が国は、今年も昨年に続き、次々と天災に見舞われている。地震こそあまりなかったが、台風と大雨はひどいものだ。特に過去最大級と言われた台風19号では、100人近い尊い命が奪われてしまった。過去の伊勢湾台風や狩野川台風では千人単位の犠牲者が出たが、それから60年も経た今回は、天気予報技術の向上もあり、そして気象庁等行政の指導(避難勧告等)やマスメディアの盛んな事前報道のお蔭か(建物構造の向上もあるかな)、さすがに犠牲者の数は激減した。犠牲者の方々には謹んで哀悼の意を表する次第である。
魅力度ランキングで毎回最下位争いしている我が群馬県だが、実は、自然災害に関してはとても恵まれていることが、ここに20年以上住んでみて実感する。「海のない県」だから、津波被害は絶対にない。地震もほとんどない。2011年の東日本大震災の際には、ここに80年住んでいる人でも経験したことがないほどの揺れは確かにあったが、大きな被害はほとんどなかった。「南海トラフ」の対象にも入っていないようなので、今後も大地震が訪れる可能性は低いのではないか。豪雨というほどの降雨もあまり記憶にない。特に私の住む県南東部では降雪、積雪もめったにない。数年に1度くらい多く積もることがあるかなぁ。とにかく日本海側県のような豪雪はまったくない。あるとすれば、上州名物の空っ風(外出の少ない私は、あまり実感しない)と夏の猛暑くらいか。その猛暑も、今年は岐阜県あたりに抜かれているようだが。
私は四国に生まれ育った。だから、子供のころ、夏の終わり~秋といえば台風が来るのは当たり前で、まぁ、「慣れっこ」だったと記憶する。18歳以降、関東に住むようになってからは関東にはあまり台風は来ないものだと信じ込んでいたが、ここ何年かは、関東もすっかり「台風の通り道」になってしまった感が強い。しかし、なぜか群馬県には大きな台風被害があまり発生しないのだ。台風19号の前の15号のときも、千葉県には多大な被害をもたらすも、群馬県はほとんど無傷だったような気がする。今回の強大な19号では、さすがに多少の災害はあったものの、他県であったほどの大きな河川氾濫はなかった。標記の地図で見るように西の長野県、東の栃木県など隣県で甚大な氾濫災害が起きているのに、両県に挟まれた群馬県の被害は小さかったようだ。
地球全体が異常気象に覆われることが多くなってきているこの頃、今回の19号が「100年に1度」の台風と呼ばれていたが、来年以降、近いうちに、同レベル又はそれ以上の台風が襲ってくる可能性は否定できないだろう。グンマだっていつまでも安泰ではないだろうと覚悟するこの頃である。