・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の政治・行政論(24)
今回のごり押しとも思える安保法案の国会通過を見るに、多くの国民は自民党の「横暴」に立腹しているようだが、ちょっと考えてみると、こんなにも多くの自民党議員を選挙で選んでしまったのは国民自身の責任ではないかと思わざるを得ない。
2009年にもあった。猫も杓子も民主党へ民主党へと投票してしまった。そして、酷評かもしれないが、やや素人的とも言えるあの政権運営、あの為体(ていたらく)。(←途中にあの未曾有の大震災があったことは、政権経験の浅い民主党にとって不運だったと同情しなくもないが)。
民主党がダメとわかった国民は、今度は自民党、自民党へと回帰し、とんでもない大多数政権与党を作ってしまった。そんなことをしたから、自民党を驕傲で不遜な政権与党にしてしまったのだ。どうも我が日本国民は、一方向に流れてしまう愚かな習性があるように思えてならない。周りの人々の動向に周波数を合わせてしまう日本人の国民性は、長所でもあり短所でもある。
私は「捻くれ者」だ。選挙の度に、人気のない少数政党に投票している。少数政党の国会議員に頑張っていただくことが、百家争鳴の国会審議につながる可能性を期待してのことである。
新聞、テレビ、週刊誌などのマスメディアあるいは友人、知人からの情報は、鵜呑みにせず、全て参考として総合的に受け止め斟酌し、自分なりに考えて支持する政党、候補者を決めよう。「圧倒的多数」なんて選挙結果は決して招いてはならない。