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「一発勝負」の効用

2014.03.24

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・・・・・・・・・河辺啓二の教育論(11)
文部科学省は、大学入試センター試験に変わる「到達度テスト」を高校3年時に複数回実施する方針案を打ち出した。年1回の「一発勝負」でなく、複数回受験で「再チャレンジ」を可能にしようとしている。果たして「一発勝負」は本当に悪いのだろうか。
最近では、ソチ冬季オリンピックでみたように、オリンピックという4年に1度の世界最大のスポーツ檜舞台で期待通りに活躍した選手、期待に添えなかった選手の明暗ぶりを見たばかりだ。実力どおりの順位には必ずしもならないのが勝負の世界。大学受験だって全く同様ではないか。
大学入試をはじめ「一発勝負」的な出来事は、長い人生に幾度となくあるものだ。それに成功するからこそ、オリンピックでのメダル獲得と同様に喜びが大きいものだ。僅かに年1回とか、機会の少ない「一発勝負」だからこそ、それに向けて真摯に努力邁進していくものではないだろうか。失敗すれば(敗れれば)もう○回チャンスがあるからいいや、などというexcuseを生じさせることにならないほうが、自らを厳しく律することになるものだ。
私自身、これまでも重要な試験に何度も成功したり、失敗したりしてきた。成功した時の至福感はもちろんだが、失敗した時の挫折感もその後の人生に大いにプラスになったに違いないと今は思っている。
「一発勝負」だが、全ての受験生に平等に門戸が開かれ、同じ時刻に同じ土俵で戦わせる、現行の大学受験システムは決して悪くはないと思う。
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以上の意見を朝日新聞「声」に投稿したところ、久々に採用された。いつものように修正され、3月23日(日)、掲載された。本当に久々である。かつて「投稿マニア」と自負していた私が、この1年以上、掲載から遠ざかっている。レギュラー執筆者だった2011年(平成23年)の愛媛新聞「道標」を除いて、全国紙投稿の掲載実績は、以下のとおり。
2010年(平成22年):朝日新聞「私の視点」1回、朝日新聞「声」3回、読売新聞「気流」2回
2011年(平成23年):朝日新聞「私の視点」1回、朝日新聞「声」3回、読売新聞「気流」3回
2012年(平成24年):朝日新聞「私の視点」1回、朝日新聞「声」3回、読売新聞「気流」1回
2013年(平成25年):読売新聞「気流」1回
3年連続難関「私の視点」掲載は自分でも快挙だと思うが、その最後の「私の視点」掲載が2012年8月で、それ以来の朝日新聞掲載である。同紙「声」にいたっては、2012年5月が最後で、ほぼ2年ぶりの掲載となる。2013年は、1月10日に読売新聞「気流」掲載があって、その後掲載ゼロ、まさしく「スミ1」であった。
なぜこうも掲載頻度が激減したか。実は、投稿意欲減退に伴う投稿頻度低下×新聞社の採用率の低下のためである。数年前は(2か月連続とか)おもしろいように採用してくれたこともあった。それがなかなか採用されにくくなった。そうなると、投稿意欲も下がり、投稿数も減る。なにも、採用されないから書く気が起きないというだけでもない。いくら全国紙で主張したところで、結局、政治経済社会に大して影響を与えるものでもないという諦観があるのである。