・・・・・・・・・・・・・河辺啓二のTVドラマ評(5)
〈テレビ〉
●テレビ朝日「二十四の瞳」:昔から何回も映画化・テレビドラマ化されている。今回は、大石先生を演ずるのは松下奈緒。おおまかなストーリーは知っていたが、当時の瀬戸内海の田舎の様子が再現されていて、ついつい最後まで観てしまった。やはり、戦争に行って亡くなったり、失明したりした男子生徒のことを思うと、いったいあの戦争はなんだったのだろうという気がしてしまう。
●TBS「生きろ」:緒形直人演ずる、戦時中の沖縄県・島田知事の物語だ。当時、こんな気骨のある官僚(当時は、住民の選挙ではなく、中央から選ばれた官僚が知事として派遣されていた)がいたとは、全く知らなかった。おそらく、私だけでなく、多くの日本人もこの「偉人」を知らなかったのでは。島田知事を主人公としたドラマがもっと作られていいと思う。
●BS日テレ「火垂るの墓」:野坂昭如原作の有名作品。実写版で、松嶋菜々子、井上真央など有名どころが出ていた。暖衣飽食の今の日本人の子供達に見せてやりたい。ジブリでもあるようだが・・・。
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映画でもテレビドラマでも、戦時中の一般国民の生活は悲惨なものであったことが伝わる。そして多くの国民の心根は好戦的ではなかった・・・。日本は、なぜ無謀な太平洋戦争にまで突進してしまったのか。日露戦争、日清戦争にまで遡って勉強する必要がある。明治維新以降の近現代史を深く勉強することが肝要であると痛感する。