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日本が韓国を見習うべきこと

2013.05.16

・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の旅行記(3)

今年のGWも、韓国ソウルを訪れた。
4月初めの頃は北朝鮮の動向が緊迫していて、キャンセルもあり得るかなとも思っていたが、GWが近づくと緊張感は弛緩してしまった。もともとソウル市民は、はなから北朝鮮の常套手段・恫喝外交は熟知していて、今回でも「北は、また言ってるわい」くらいの感情しか抱いていないようだった。
更に、竹島問題・慰安婦問題・仏像返還問題等、韓国政府と日本政府との軋轢など、意に介しているようには思われなかった。もちろん、中国人観光客が増えたとはいえ、いまだ日本人観光客は多く、「大口のお客様」というのもあるだろうが、ソウル市街の現地人から日本人だからという不快な扱いは全くなかった。
ソウルでは、焼き肉・マッコリ・サムゲタン・鱈スープ・市場屋台のビビンバ・ホットックなど、いつものKorean Foodを楽しんだ。
ソウルには、楽しいノンバーバルショーがある。初めて見たのは、「NANTA」という料理ショーで、その後も、「JUMP」「B-BOY」「HERO(ペイントショー)」(最後のは、今年、日本テレビの朝の「スッキリ」でナマ実演していた)など韓国語が全くわからない人間でも楽しめるショーが次々と開演されている。当然お客は日本人観光客が多い。
今回見た「Wedding」というのは、主に音楽ショーで、歌・踊り・演技・楽器演奏そして手品まで見せてくれた。10人足らずの出演者で20何個もの多くの楽器を演奏するのが見所(聞き所)だ。有名どころの洋楽ポップスのほか、日本の「翼をください」までも日本語で披露してくれた。数少ない台詞の中に日本語も登場した場面もあった。
ショーの後、考えるに、韓国人は、外国人のお客を獲得するためにすごく努力している。南大門市場の露天商のオジサンも、キムチ屋・焼き肉屋のオバサンも日本語がペラペラだ。何も日韓併合時代を生きた人ではないだろう(そんな年齢でない)。日本に、外国人が楽しめるエンターテインメントって東京ディズニー以外、何かあったっけ?駅の表示などハングルが多くなったとはいえ、いったい通行人の何割がハングル語ができるのか。外国人も楽しめるノンバーバルショーなんて東京にあったっけ?
日本企業は、国内12800万人もの市場に満足して海外戦略を怠り、その4割弱の4800万人しか人口(市場)のない韓国企業は、サムスンをはじめ、海外に市場を求め、努力し、そして成功を収めた。同じようにエンターテインメント業界でも、日本語を学び、日本の歌を覚え、日本人のお客を獲得している。韓国人の海外戦略への努力を「Wedding」に見た気がする。