2012.08.23
・・・・・・・・・・・・・河辺啓二のスポーツ論(5)
「40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持て」と第16代アメリカ大統領リンカーンが言ったといいます。ロンドンオリンピックで活躍した日本代表の選手たちは、ほとんどが40歳、いや30歳未満の若者ばかりですが、彼ら彼女らの顔は本当に美しいと思います。
写真週刊誌で騒がれている一部の美人アスリートのことではありません。期待どおりメダルを取った選手、実力はあったのに残念ながら表彰台に立てなかった選手、予想以上に好成績を上げた選手など、結果はさまざまでしたが、共通して言えるのは、どの選手も実にいい顔をしているということです。
なぜ彼らは美しいのでしょう。オリンピックの日本代表になるため、天賦の資質に甘んじるだけでなく、常人では不可能な過酷な練習やトレーニング、更には体重を増やさないなど、徹底した厳しい自己管理を実践してきたからに違いありません。このような、気の遠くなりそうな努力の累積によって、人格も陶冶され、やがて容貌に滲み出てきているのではないでしょうか。
下馬評以下の成績しか得られなかった選手が項垂れている画面がテレビで映し出されたりしましたが、日本国民に謝る必要などありません。その美しい顔を上げましょう。精一杯努力した結果であることは国民みんなが認めています。
私たち凡人は、結果はどうあれ、彼らスーパーアスリートの美しさに感動しながら明日への活力をもらっているのです。