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記事一覧

Bohemian Rhapsody

2018.12.01

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・・・・・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(23)
〈大好評の映画〉
結構評判がいいと知り、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観た。東京では予約しないと観られないほどの人気だと聞いてはいたが、グンマなら大丈夫だろうと、21時過ぎから始まる回に入った。やはり、お客さんはまばらで、ゆったりと観ることができた。
映画の出来は、とてもよいと言える。単なる人気バンドのドキュメンタリー再現ではなく、「映画」としてのドラマ性と名曲を楽しめるエンタテイン性が見事に調和している作品である。世界各国でも絶賛上映され(配給会社も驚いているらしい)、日本では、私らのような中高年世代だけでなく、若い世代にも大ウケとのこと。
〈クイーンと日本人は相思相愛〉
もともと、世界よりも日本のクイーン人気は高い。彼ら、特に中心人物のフレディ・マーキュリーは親日家とされる(一部日本語の「手をとりあってLET US CLING TOGETHER」という曲もあるくらい)。クイーンの日本での人気を示すものとして、カラオケ店の機械に何曲入っているか、がある。私の知る範囲では、洋楽でトップはもちろんビートルズは、堂々の第2位はクイーンだ。私の好きな、ローリングストーンズ、ビージーズ、サイモン&ガーファンクル、シカゴ、カーペンターズ、ビリージョイルなどの収録曲数はクイーンに比べるとはるかに少ない。
〈ビルボードチャートの中のクイーン〉
クイーンは、世界で大ヒット曲を連発かと思いきや、意外とそうでもない。代表的ヒットチャートであるアメリカ・ビルボードでみると、全米ナンバーワン曲は数曲しかない。以下のランキングにないのだ。(当ブログ、2015年8月2日付け「全米シングルNo.1獲得曲数トップのアーチストは?」より抜粋)
●全米1位獲得曲数(Billboard)
1位20曲 The Beatles
2位18曲Mariah Carey、Elvis Presley
4位13曲Michael Jackson、Rihanna
6位12曲Madonna、The Supremes
8位11曲Whitney Houston
9位10曲Janet Jackson、 Stevie Wonder
11位9曲Bee Gees、Elton John、Paul McCartney/Wings、Usher、Katy Perry
16位8曲George Michael、The Rolling Stones
18位7曲Phil Collins
19位6曲Diana Ross、Daryl Hall and John Oates、Paula Abdul、Bruno Mars
〈クイーンの売り上げ実績〉
とはいえ、前期のベストアルバムである『グレイテスト・ヒッツ』は全世界では2500万枚以上を売り上げ、その英国での売り上げは、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』などのアルバムを抑えて歴代1位を記録しているという。
また、シングル曲では、「ボヘミアン・ラプソディ」は、英国で現在までに約254万枚のセールスを記録しており、エルトン・ジョンの「キャンドル・イン・ザ・ウインド〜ダイアナ元英皇太子妃に捧ぐ」(493.5万枚)、バンド・エイドの「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス」(380.2万枚)に次いで、英国史上三番目に売れたシングルとなっているらしい。2002年にギネス・ワールド・レコーズが調査した「英国史上最高のシングルは?」というアンケートでは、「イマジン」(ジョン・レノン)、「ヘイ・ジュード」(ビートルズ)を抑えて「ボヘミアン・ラプソディ」が第1位となり、イギリスで最も愛される曲に認定されたというから驚きである。
更に、1980年に発表したシングル「地獄へ道づれ」は全世界で700万枚以上売り上げ、1980年アメリカで最も売れた曲となったらしい。
〈なぜこの映画が受けるのか〉
さて、映画「ボヘミアン・ラプソディ」だが、生い立ち・容姿に劣等感があったとされるフレディーがその非凡な歌唱力・声量とビートルズにも迫る曲作りの才能で、率いるクイーンを世界トップのバンドとなるまで駆け上るサクセスストーリーがおもしろいだけではない。もちろん名曲の数々が楽しめるというのもあるが、フレディーを演じるラミ・マレックのその悲哀を感じさせる表情、演技が何とも素晴らしい(歌もうまいが)。洋画に疎い私は知らなかったが、もともと知られたアメリカの俳優らしい。実物のフレディーが純粋な欧米人でない(インド系イギリス人)のと同様に、ラミ・マレックはエジプト系アメリカ人だ。かなり似せてはいたが、ラミはフレディーほど長身でなく脚も長くはないようだ。眼はフレディーより大きく、長髪時代の彼はフレディーというより、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーによく似ていたと思う。
最初はフツーに女性の恋人がいて「あれ?」と思っていたら、ストーリーが進むにつれてバイセクシュアル、ゲイと変化していったように見えた。男性同士のキスシーンも何度かあり、やれやれという気もしたが、(そのケのない)演じる男優も大変ですね・・・。まぁ、天才は得てして変わった「性癖」があるようで・・・。

まさかの2年連続マッカートニー

2018.11.18

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・・・・・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(22)
昨年4月来日して次は来るとしたら早くても2019年だと思っていたら、まさかの2年連続という嬉しい誤算である。全盛期の若々しい甲高い声が出なくなったポールのコンサートを見るのは一抹の寂しさはあるものの、ビートルズマニアとしては行かないわけにはいかず、2夜連続で参った次第だ。
声が出にくくなった分をシャウトで補完している感は否めなかった。まぁ、76歳という年齢に鑑みれば、やはり超人的で、さすが20世紀最大の音楽家たるパフォーマンスである。
パフォーマンスだけではない。今回のコンサートでもその中から数曲歌ってくれたが、新作アルバム「Egypt Station」を引っ提げての来日コンサートだ。驚くのは、「Egypt Station」が、36年振りとなる全米ビルボード・チャート1位を獲得したということだ。1982年の「Tug of War」以来実に36年ぶりという。ビートルズ解散後もソロで次々とヒット曲を量産したポールもさすがにこの30年間は、No.1から遠ざかっていたが、見事としか言いようがない。70歳代半ばにしてこの創作力、まさに神憑りだ。
さて、本コンサートでの演奏曲は、ここ何回か来日時のものと大きな変化はなかった。ごっそり曲を変えるというのは準備等で困難なのだろう。今回演奏した曲以外にも大ヒット曲や有名な曲(ビートルズ、ウィングス、ソロ)は多数あるんだけどなぁ・・・。
以下は、セットリスト。

1.A Hard Day’s Night
2.Junior’s Farm又はHi, Hi, Hi
3.Can’t Buy Me Love又はAll My Loving
4.Letting Go
5.Who Cares
6.Got To Get you Into My Life
7.Come On To Me
8.Let Me Roll It
9.I’ve Got A Feeling
10.Let ‘Em In
11.My Valentine
12.Nineteen Hundred Eighty-Five
13.Maybe I’m Amazed
14.I’ve Just Seen A Face又はWe Can Work It Out
15.In Spite Of All The Danger
16.From Me To You
17.Love Me Do
18.Blackbird
19.Here Today
20.Queenie Eye
21.Lady Madonna
22.Eleanor Rigby
23.Fuh You
24.Being For The Benefit Of Mr. Kite!
25.Something
26.Ob-La-Di, Ob-La-Da
27.Band On The Run
28.Back In The U.S.S.R.
29.Let It Be
30.Live And Let Die
31.Hey Jude
アンコール
•Yesterday(10/31のみ)
•I Saw Her Standing There
•Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (reprise)
•Helter Skelter
•Golden Slumbers/Carry That Weight/The End

今回、少し驚いたことは、全部で4回公演したが、あの「Yesterday」を演奏したのは、最初の10月31日だけで、あとの3回ではスキップされたことだ。ポール=ビートルズの代表曲(ある年齢以上の日本人なら殆どの人が知っている曲)の「Yesterday」「Hey Jude」「Let It Be」の一角が遂に崩れた気がした。
毎回同じような曲が演奏されるなぁと思いつつも、沢田研二のようにヒット曲を殆ど披露しないコンサートよりもはるかにファンとしては有り難いと感じるものである。
東京ドームに2回参ったのだが、さすがはポールのコンサート、そこにはとてつもない大物日本人アーチストが観客として来ていたのを目撃した。一人はあの永ちゃんこと矢沢永吉(冒頭の写真:中央で右手を振っているメガネの男性)、もう一人はXJAPANのYOSHIKIだ。当然これら人気スターが座席に案内される(もちろん最前席)と、回りの一般客にざわめきが起きていた。更に、湯川れい子も目撃した。ほかにもテレビによく登場するような有名人が何人もいたことだろう。

さらば 西城秀樹

2018.05.26

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・・・・・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(21)

「新御三家」の一角、西城秀樹が逝ってしまった。十歳も年上の「御三家」(橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦)は全員ご健在だというのに「新御三家」は二人になってしまった。彼らのファンというわけでもないが、同年代でもあり、彼らの多数のヒット曲は私の青春時代を何度も思い出せてくれる。
「新御三家」の曲がどれだけ日本人に親しまれているかを、行きつけのカラオケのリモコンで調べてみた。
歌手名  収録曲数  ランキング
郷ひろみ 154曲   ①「2億4千万の瞳」(1984年)
             ②「言えないよ」(1994年)
             ③「哀愁のカサブランカ」(1982年)
             ④「よろしく哀愁」(1974年)
             ⑤「GOLD FINGER 99」(1999年)
             ⑥「お嫁サンバ」(1981年)
西城秀樹 55曲   ①「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」(1979年)
             ②「傷だらけのローラ」(1974年)
             ③「ギャランドゥ」(1983年)
野口五郎 31曲   ①「私鉄沿線」(1975年)
             ②「青いリンゴ」(1971年)
             ③「甘い生活」(1974年)

 カラオケの収録曲は、どれだけそのレコード・CDが売れたか、どれぐらい有名か、親しまれているか、のほかにどれだけ歌いやすいかといった要素にも影響されているだろう。
やはり、郷ひろみの圧勝であった。(ビートルズ→ソロ時代のポール圧勝、続いてジョン、ジョージというヒット曲ランキングを彷彿とさせる)
年を取っても②や⑤のようなヒット曲を産出してきた郷ひろみは「新御三家」のトップスターなのだろう。若いときだけにヒット曲が集中している野口五郎の収録曲は、残念ながら少なかったが、「私鉄沿線」「甘い生活」は燦然と永年残る名曲に違いない。人気度では三人の中では最下位かもしれない野口五郎は、その歌唱力は一番と思っていた。しかし、黒柳徹子が哀悼を述べた際に西城秀樹の歌唱力を大絶賛していたのを踏まえてあらためて聞き直すと納得してしまった。確かに上手い。昔、その声の太さ、かっこよさ、アクションから「日本のミックジャガー」と個人的に思ったことがあるが、こんなにも歌が上手いとは気づかなかった。Youtubeで三人のショーを観てみたが、三人とも高音がよく出る上手な歌手であることを再認識したものだ。
結果的には西城秀樹出演の最後のコンサートとなった「同窓会コンサート2018 in足利(4月14日(土)足利市民会館公演)」に行くチャンスがあった。栃木県足利市は私のいる群馬県太田市に隣接している。こんなことになるのだったら、行けばよかったと後悔している。

John Lemon

2018.04.01

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ザ・ビートルズ・クラブ(BCC)発行「月刊ザ・ビートルズ4月号」に私の投稿が掲載されました。これで3度目の採用掲載、3打数3安打です(笑)。
(1回目・・・2011年8月21日「MELT DOWN」が「月刊ザ・ビートルズ」に掲載---「アイムダウン」のパロディー
 2回目・・・2014年3月2日「月刊ザ・ビートルズ」に再び登場!---ポール・マッカートニーの似顔絵) 
今回は、イタリアのレストランでディナー後コーヒーに付いていた砂糖袋の写真です。思わず笑っちゃいました。

QUEENESSのフレディー・エトウの歌唱力はすごい!

2017.09.03

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・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(19)

Queeness ”You Want It All?”2017 Japan Tour 東京公演 に行って来た。今までにQueeness の生演奏は、東京ディズニーランド大晦日カウントダウンで見たことがあったが(このときは超有名曲を数曲披露したのみ)、このような本格的ライブパフォーマンスは初めてだ。 午後6時過ぎから始まり、2時間半近く多数の曲を見せて(魅せて)くれた。
若いときから洋楽好きだった私だが、クイーンを聞くようになったのは、かなり年取ってからである。ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ローリングストーンズ、ビージーズ、ビリージョエルなど、多数のアルバムは若い時から聞いていた。遅れて、シカゴ、そしてクイーン。したがって、シカゴとクイーンはベストアルバムしか有していない。だから、ライブ前半に演奏された、ベストアルバムに含まれていない曲は、初めて聞くものが多かった。さすがに、終盤~アンコールで
ボヘミアン・ラプソディ
ボーン・トゥ・ラヴ・ユー
ウィ・ウィル・ロック・ユー
伝説のチャンピオン
と立て続けに大ヒット曲を連発してくれて私は大満足。
 それにしても、リードボーカルのフレディー・エトウの歌は素晴らしい。低い声から本物のフレディーマーキュリーばりの甲(かん)高い声まで自在に発してくれる。当然ながら海外でも通用しているらしい。面白いのは、その歌声の素晴らしさとは真逆とも言える、禿頭に丸顔、そして高くはない身長でいわゆるメタボ体型の肥満体のお体、外見だけはお笑い芸人風であることだ(ブライアンメイ役のギターの人が「今年の流行語大賞に『このハゲ~!』が選ばれないことを願っている」と発言し、場内は大受け)。しかしながら、彼は若いときにアメリカに留学していたからだろう、そのネイティブ並みの英語の喋りには驚かされた。25歳、30歳過ぎから留学したのでは身に付けられないと思える完璧な英語の発音だ。
〔以前COMMA-DADA(2016.04.29.のブログ参照)のライブの際、そこのドラマーはQueenessのドラマもしていると聞いたことがあるが、実際COMMA-DADAと同じ人(ロジャー・アミーゴ・マツザキ)がドラムを叩いていた。しかも、高音で歌もうまかった。ビートルズとクイーンの日本最高のコピーバンドのドラマー二役を見事に果たしていることは驚嘆に値する。〕

「マッカートニーはモーツァルト、ベートーベンと並び」に納得

2017.05.14

・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(18)

6月に御年75歳、今の日本で言えば「後期高齢者(!)」になるポール・マッカートニーがまた来日してくれた。今度こそ最後かもしれないと、日本武道館と東京ドーム3回のコンサートすべてに行った。
私たちビートルマニア、ポールファンとしては、ついついレコード・CDで何回も聞いた全盛期(概ね20歳代)の若々しく力強い歌声が耳に強く残っているだけに、さすがに74歳となったポールの声量が落ちていることに寂しく感じる。しかし、70歳代にして、40曲近く2時間半以上も、歌い続け、いろんな楽器を演奏し続けるポールのパワーには脱帽する。しかも、ポールの曲はもともとキーの高いものが多いのだが、それを厭わず歌いやすいヒット曲に逃げず、キーの高い曲、シャウトする曲に堂々と挑んでいるところが実にポールらしい。
ポール公演後、いろんなコメントが公表されているが、私が最も納得したのは以下に掲げる牧元一氏のスポニチコラムだ。そうか、ポールをナマで聴くというのは、「モーツァルトやベートーベンが目の前で演奏するようなもの」なんだ! ポールが再来年あたり、もしも来日しても、更に声量の落ちたポールを見るのはつらいし、行こうかどうしようかと考え始めていた私に「やっぱりコンサートに行こう!」と思わせたコラムである。
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【牧元一の孤人焦点】
ポール・マッカートニーの置き土産

ああ、ポール・マッカートニーはもう日本にいないのだな、と思う。今度はいつ来るのだろうと想像すると寂しい。最近は結構頻繁に来日したこともあって、以前ほど大騒ぎにならないけれど、ポールが日本に来て演奏するということは音楽史的に大変な出来事なのだ。例える必要もないのだろうが、あえて例えればモーツァルトやベートーベンが目の前で演奏するようなものではないか…。

 というわけで、今回の来日公演ももちろん見に行った。年々、声量が落ちているのは分かっている。披露する曲に大きな変化がないのも分かっている。チケット代1万8000円(2人分購入したので計3万6000円)も決して安くない。それでも、見に行かないわけにはいかない。なぜなら、ポールだからだ。小学生の時からずっと愛聴して来たビートルズの音楽的支柱だからだ。

 4月27日の東京ドーム。平日だが、会社には休暇をいただいた。取材で見るよりプライベートで見た方が音楽に没頭することができる。1曲目は「ア・ハード・デイズ・ナイト」。ジョン・レノンがメインボーカルだった曲をオープニングにするのはポールのサービス精神の表れだろうか。声は、やはり出ていない。もう何度も来日公演を見てしまっているから、初めての時のような鳥肌が立つ感動を味わうこともない。だけど、いいのだ。楽しいのだ。なぜなら、そこでベースを奏でながら声を張り上げているのが、ほかならぬポールだからだ。

 4曲目が良かった。日本語タイトルは「ワインカラーの少女」。ビートルズの曲ではなく、ウイングス時代の曲だ。考えてみれば、ビートルズを聴き始めた頃、もうビートルズは解散していて、同時代的に聴いていたのはウイングスの曲だった。「ワインカラーの少女」「あの娘におせっかい」「心のラヴ・ソング」「しあわせの予感」などなど。それらの曲を耳にすると、あの頃の甘酸っぱい気持ちがよみがえって来る。自分がビートルズファンであるとともにウイングスファンであったことを思い出した。

 26曲目の「サムシング」も良かった。実はこの1曲こそ聴きたかった。東京ドーム公演に先立って行われた日本武道館公演では演奏しなかったようなので、聴けなかったら嫌だなと思っていたが、ポールがウクレレを持った瞬間、来た!と思った。「サムシング」はポールの曲ではなくジョージ・ハリスンの曲だ。ポールはこの曲を披露する際、ジョージがこの曲を作った時のことを語りつつ、ウクレレを手に歌い出す。以前は最後までウクレレの弾き語りのままだったが、前回の来日公演あたりから、曲の途中からバンド演奏に切り替わるようになった。この弾き語りからバンド演奏に変わる瞬間が、なんとも言えずドラマチックなのだ。「サムシング」という楽曲の並々ならぬ美しさが際立つのだ。ステージ背後の大型ビジョンには若き日のジョージ、ポールの写真が映し出されている。歌い終わったポールは天に向かって語りかける。「ジョージ、素敵な曲をありがとう!」。この一言を聴いて感涙しないビートルズマニアがいるだろうか…。ビートルズと言うと、どうしてもジョンとポールが前面に出がちだが、やはりジョージ、リンゴの2人がいなければビートルズではないのだと改めて思った。

 もう日本にポールはいないが、あれからビートルズとウイングスの曲をよく聴いている。若いポールが歌う「ワインカラーの少女」、若いジョージが歌い、若いポールが美しいベースラインを弾く「サムシング」など名曲の数々が宝石のように輝いている。 (専門委員)

 ◆牧 元一(まき・もとかず)編集局文化社会部。放送担当、AKB担当。プロレスと格闘技のファンで、アントニオ猪木信者。ビートルズで音楽に目覚め、オフコースでアコースティックギターにはまった。太宰治、村上春樹からの影響が強い。
[ 2017年5月8日 09:00 ]
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う~ん、確かにコンサートで披露された数々の珠玉の名曲の中で、私の心を最も揺さぶったのは、皮肉にもポールの作った曲でなくジョージ最大の名曲「サムシング」だった。私も、ウクレレ弾き語りからバンド演奏に切り替わる瞬間は感動した(一昨年もそうだったが)。実は、私は若いときは「サムシング」のよさがイマイチわからず「ワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のほうが好きだったのだ。

リンゴも元気だった!

2016.11.06

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・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(17)

〔初めてのナマリンゴ〕
以前にもリンゴ・スター来日コンサートがあることは知っていた。ポール・マッカートニーが来日する度に、殆ど「血湧き肉躍る」状態でチケット購入に奔走していたが、リンゴだとなると・・・。同じ元ビートルズで「生き残り」なのだが、その持ち歌ヒット曲の有名度や数の違いは歴然としており、コンサート会場だって、ポールは5万人収容の東京ドームに対して、リンゴは4千人弱収容のNHKホールだ。
今回、ちょうど10月の最終日曜日で、仕事は休みだし、「まぁ行ってみようか」くらいの気持ちでリンゴのコンサートを初めて観に(聴きに)行った。
〔開演時間に忠実なリンゴ・スター〕
16:15開場、17:00開演ということで、開演には十分間に合う時間に、渋谷・NHKホールに着いた。並ぶ客の中で、例によって周りを見渡すと、私と同年代か少し上の中高年男性が殆どで、ポールのときに散見した若めの人はいなかったような・・・。「イエスタデイ」「ヘイジュード」「レット・イット・ビー」のような若者も知る曲を作ったポールとは違うからか。
ほぼ17時ちょうどくらいに、ビートルズ時代の曲「Matchbox」からスタート。約2時間、私たちを楽しませてくれた。25曲も演奏してくれたが、ビートルズ時代のリンゴボーカル曲、ビートルズ解散後のリンゴソロ曲ばかりで2時間もたすとなるとちょっと退屈かなぁという心配は払拭された。もちろん、「Yellow Submarine」「With a Little Help From My Friends」などビートルズソングは8曲ほどやってくれた。なぜか、人気曲のはずの「Octopus Garden」がなかったのは残念。ソロ時代のヒット曲「It Don't Come Easy(明日への願い)」「You’re Sixteen」「Back Off Boogaloo」なども歌ってくれた。
〔リンゴ・スター アンド ヒズ・オール・スター・バンド〕
ポールのコンサートがポール中心で(当然のことだが)、バックバンドはあくまでバックバンドだったのに比して、リンゴのバックバンドはなぜこんなにも全面に出てきて演奏やボーカルを披露するのだろうと「?」だった。しかも、みな演奏も歌もすごくうまい。(はっきり言って、リンゴが最も歌が下手なのだが、元ビートルズで最年長の主役ということで彼らに奉(たてまつ)られていたが。)
演奏される曲が、TOTOの「Rosanna」「Africa」やサンタナの「Black Magic Woman」など、私らの世代には嬉しい大ヒット曲ばかり。なぜリンゴ・スターバンドがこんなに「他人の」曲をうまく演奏するのだろうと思っていたが、コンサート後パンフレットを買って読んで初めて「謎が氷解」した。彼らは「バックバンド」ではなかった。50歳代後半~60歳代後半になっているが、みな大変実績のあるミュージシャンでTOTOやサンタナなどの元主要メンバーだと知った。何の「予習」もしないでコンサートに行ったことを少し後悔したことだ。だから「リンゴ・スター アンド ヒズ・オール・スター・バンド」というのだ。これまで何度かメンバーチェンジがあったらしいが、まさに「All Starr(Ringo Starrと合わせてrが2つある) Band」だ。
〔76歳、元気!〕
昨年4月、70歳代のポールを来日コンサートで観て「元気だなぁ」と感じたが、今回のリンゴも、ポールより2歳年上なのだが、とても若いと感じた。まず顔はポールより皺が少なく、スタイルも若いときのまま。歌声は、もともとキーの低い曲ばかりなので、これも50年前とあまり変わらず。感心したのは、頭上で手を叩きながら何度もジャンプするアクションを軽快に行っていたことだ。76歳にして、老いてますます盛んとはこのことだ。
ともあれ、また来日することがあれば、行ってみたいと思う。

COMMA-DADA

2016.04.29

・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(16)

『ザ・ビートルズ 2』ベストセレクションライブというものを見て(聴いて)来た。場所は東京/銀座のHIT STUDIO TOKYO という、あまり大きくはないライブ会場だった。 
ほとんど何のライブか知らず、とにかくビートルズをやってくれるという思いだけで、(仕事から解放された)日曜午後の時間帯だから家族揃って楽しもうという程度の期待だった。初めて見た「コマダダ」というバンドの演奏は、その期待を大きく上回り、素晴らしいものであった。(後にネットで調べたら、かなり実績のある、ビートルズコピーバンドであることがわかった)
『ザ・ビートルズ 2』というライブ名になったのは、以前『ザ・ビートルズ 1』でその名のとおりのベストアルバムの曲を演じたらしく、それら以外の名曲、ヒット曲を行うためだとのこと(納得!)。
前半は「ヤングコマダダ」ということで、初期のビートルズを「若作り」(鬘しているメンバーも)の格好で十数曲演奏した。休憩を挟んで後半は、「素」の格好で成熟したビートルズを沢山演じてくれた。
みな上手だったが、ジョン役の人が特にうまいなぁと感じた。「ロックンロールミュージック」なんか最高だった。
いずれにせよ、また、彼らのパフォーマンスを見てみたい。これまで私が見た、数々の日本のビートルズコピーバンドの中では最高峰、来日したFAB-FOUR、RAIN、LET IT BEと比べても遜色ない、世界にも通用するコピーバンドと思う。

1月はChicago、2月はMadonna

2016.02.21

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・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(15)

やはり、Chicagoはよかった。(2010.04.19付け「バンド「Chicago」の特異性」参照)
メンバーの高齢化が進んでいても、2010年、更には2012年に観た(聴いた)ときと変わらぬ素晴らしい演奏と歌声だった。代表曲の「素直になれなくて」「長い夜」など多くの曲でのリードボーカルを務めるジェイソン・シェフ(ピーター・セトラの後釜)の風貌が老け、68歳~71歳のオリジナルメンバーとの違和感が薄らいだ気がしたのは私だけだろうか。とはいえ、まだ53歳のジェイソンの甲高い声は健在だった。彼の歌声とベース演奏は、少なくともあと十年くらいはもつと思うが、オリジナルメンバー4人はどうだろうかと心配ではある。80歳であの金管楽器を変わらず演奏するのはムリだろうな・・・。数年ごとに来日しているようで、次回も必ず彼らのコンサートに行ってみよう。
今回は、驚くことがあった。2010年、2012年は東京国際フォーラムがコンサート会場だったが、今年は、東京でなくパシフィコ横浜。そこのホテルのラウンジでコーヒーを飲んでいると、なんとシカゴのメンバー、ルー・パーディ-ニ(2009年に脱退したビル・チャンプリンの「後釜」。キーボードとボーカル担当)がやって来てカウンターで何か飲んでいたのだ。彼はシカゴで最も新しいメンバーだからか、たった1人であった。せっかくの機会なので、声を掛け
「You are better than Bill Champlin. 」
と持ち上げておいた。持ち合わせていたコンサートのパンフの余白にサインしてもらった(上のとおり)。
セットリストは、以下のとおり。いつものとおり、ヒット曲は、しっかりと披露してくれたのは嬉しい。
<第1部>
1. Introduction
2. Questions 67 & 68
3. Dialogue (Part I & II)
4. If You Leave Me Now
5. Alive Again
6. Wake Up Sunshine
7. Now
8. Call on Me
9. (I've Been) Searchin' So Long
10. Mongonucleosis
11. Will You Still Love Me?
12. Another Rainy Day in New York City
13. Look Away
14. Ballet for a Girl in Buchannon
Make Me Smile
~ So Much to Say, So Much to Give
~ Anxiety's Moment
~ West Virginia Fantasies
~ Colour My World
~ To Be Free
~ Now More Than Ever
【15分休憩】
<第2部>
1. Old Days
2. Does Anybody Really Know What Time It Is?
3. Hard Habit to Break
4. You're the Inspiration
5. Beginnings
6. I'm a Man
7. Street Player
8. Just You 'n' Me
9. Hard to Say I'm Sorry~Get Away
10. Saturday in the Park
11. Feelin' Stronger Every Day
(Encore)
1. Free
2. 25 or 6 to 4
----------------------------------------------------------
 シカゴのコンサートの興奮、いまださめやらず、だが、2月13日、マドンナMadonna Rebel Heart Tourのコンサートに行って来た。会場は、さいたまスーパーアリーナだ。Rebelとは、反逆者、謀反人という意味。いかにもマドンナらしいネーミングだ。
 私は、特にマドンナファンではないが、仕事の終わった土曜の夕方だし、妻と一緒だし、また、全米1位獲得曲数6位12曲という大ヒットメーカーだし(2015.08.02「全米シングル№1獲得曲数トップのアーチストは?」参照)、ということで、10年ぶりの来日コンサートに参った次第だ。
 「Like a Virgin」など数曲しか馴染みのない私でも退屈しなかったのは、オントシ57歳とは思えないその美貌というより、ステージで次々と繰り広げられる、メンバーたちのサーカスのようなパフォーマンスのためだ。シカゴは知っている曲ばかりで思う存分「コンサート」を楽しめた。マドンナは、曲を聴くというより、ステージで行われる、まさに「ショー」を楽しむという感じだ。今までよく事故もなくやってこれたものだと感心。
 ただ、開演の遅れには参った。17時開場、19時開演の予定だった。19時から「前座」と称してDJなんとかという人がステージでノリのいい音楽をかけながら「トーキョー!」などと雄叫びを上げるだけのパフォーマンスがなんと1時間も! てっきり15分くらいで終わるものと予想していた私は、若干イライラ感も。20時になって、さぁ「本番」が始まるかと思うも、その後1時間の「休憩」。結局、主役のマドンナが壇上に現れたのは、21時過ぎ。結局2時間遅れの開演だ。2時間の「ショー」が終わったのは、23時。(17時から会場に来ていた熱狂的ファンは、最後の2時間のショーのために4時間もの間、固い椅子に座って辛抱強く待っていたことになる。)
 「ショー」終了後急いで帰宅するも、寝床に就いたのは午前2時だった。翌日が日曜でよかった・・・。

ダリル・ホールの甲高い声は健在だった

2015.10.25

・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の音楽論(14)

2015.8.2.のブログでも登場した、全米シングルNo.1が6曲もあるダリル・ホール&ジョン・オーツ(Daryl Hall and John Oates)が4年ぶりに来日したので東京公演に行って来た。4年前といえば、あの東日本大震災の年だ。
2月26日(土)夕方、日本武道館でHall&Oatesのコンサート。約100分だった。
3月6日(日)夕方、東京ドームでEaglesのコンサート。約3時間もあった。
と、楽しい日々だったが、11日(金)にあの悪夢の大地震がやってきた。これ以後、有名外国人アーチストの来日は皆無~激減となった。
 4年前のときは若いときのホールの俤(おもかげ)が消え、見事に中年太りしていたが、今回はだいぶスリムに戻っていた。ダイエットしたのでは?
セットリストは以下のとおり。やはりオープニングは、4年前と同じ、私の大好きな曲だった。
1.Maneater(1982年全米No.1)
2.Out of Touch(1984年全米No.1)
3.Did It in a Minute
4.Say It Isn’t So
5.You’ve Lost That Lovin’ Feelin’
6.Las Vegas Turnaround (The Stewardess Song)
7.She’s Gone
8.Sara Smile
9.Do What You Want, Be What You Are
10.I Can’t Go for That (No Can Do) (1982年全米No.1)
Encore1
11.Rich Girl(1977年全米No.1)
12.You Make My Dreams
Encore2
13.Kiss on My List(1981年全米No.1)
14.Private Eyes(1981年全米No.1)
 公演時間は、約1時間半と短く、終了の際には後部座席から「え、もう終わりなの?」と話す女性客の声が聞こえた。3時間近く、40曲近く大サービスしてくれるポール・マッカートニーのコンサート(東京ドーム)と比べると物足りなさは否めないが、大ヒット曲はすべてやってくれたから、まぁよしとしたい。〔あのローリング・ストーンズ(東京ドーム)で、だいたい2時間20曲、ポールにしては短かった武道館でも2時間だった。〕
 それにしても、御年67歳のダリル・ホールの高音の歌声は、全盛期の1980年頃を彷彿させるものであった。甲高い声は耳朶に残る。というか、ヒット曲、名曲は、甲高い声(ファルセットー裏声ではない)で歌われるキーの高い曲が多い。ビートルズのポール、サイモン&ガーファンクルのガーファンクル、クイーンのフレディ・マーキュリー、シカゴのピーター・セテラ(後にジェイソン・シェフ)、そしてこのホール&オーツのホールと枚挙に暇がない。

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