・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の政治・行政論(25)
東京都知事は、下馬評どおり小池百合子氏が当選となった。
私が密かに応援していたのは(私は群馬県民だから投票できず)、有力3候補の中では、76歳の鳥越氏だ。高齢でも頑張っている姿が、私たち多くの中高年者にとって励みであるし、また、ガンを何度も克服していることは、これまた多くのガン患者(闘病中の人も経験者も)にとってやはり大きな励みとなることは間違いない。しかし、これまで「強い」と言われてきた「後出しジャンケン」にもかかわらず、予想以上に大差で敗れてしまった。
もう一人、関心が高い立候補者といえば、マック赤坂だ。彼の政見放送は毎回楽しみなのだが、今回は恒例のコスプレなしの、彼にしてはとても「真面目な」政見放送だった。「そんな異端児、どこにいたんじ」「ここにいたんじ」のオヤジギャグには笑ってしまったが、都議を廃止しての区議兼任制の提唱や、都知事無報酬の宣言など、思わず聞き入る内容もあった。
それにしても、女性の政治リーダーの時代到来の感が強まっている。
長きにわたって、欧州一の経済大国ドイツのトップを務めるアンゲラ・メルケル首相(62)、EU離脱に伴った形でつい最近就任したテリーザ・メイ英国首相(59)、女性初のアメリカ大統領となる可能性の高いヒラリー・クリントン(68)。まさに西洋の主要3か国・米英独のトップがすべて女性となる勢いだ。西洋主要国といえば、もう一つ、フランスだが、こちらは国政トップとなりそうな国会議員は、今のところいなそうだ。
アジア、特に我が国の隣国に眼を向けてみると、こちらも、女性リーダーの時代だ。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(64)に台湾の蔡英文(さい・えいぶん)総統(59)がいる。しかし、アジアで経済規模一位と二位の中国と日本は、当分の間、なさそうだ。
とまれ、今回の首都の女性知事当選が、将来の日本初の女性首相誕生につながる第一歩かもしれない。