・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の勉強論(6)
今年のセンター試験問題で小林秀雄の現代文の問題を読んでいるうちに漢文等他の問題も解いてみる気になった。ついでに数学も英語も、とどんどん試してみた。遂に合計14科目解いたことになった。以下が「中年オヤジの挑戦記」である。
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【2013年センター試験14科目挑戦記】
(点数に下線のあるものは全国平均点未満以下の科目)
●英語(200点満点:全国平均119点)
194点〔理Ⅲ受験時193点〕
◎英語リスニング(50点満点:全国平均31点)
40点〔理Ⅲ受験時は行われず〕
○ドイツ語(200点満点:全国平均152点)
130点
○フランス語(200点満点:全国平均151点)
136点
●数学Ⅰ・数学A(100点満点:全国平均51点)
97点〔理Ⅲ受験時100点〕
●数学Ⅱ・数学B(100点満点:全国平均56点)
99点〔理Ⅲ受験時100点〕
●国語(200点満点:全国平均101点)
169点〔理Ⅲ受験時170点〕
●公民・地理歴史
○政治・経済(100点満点:全国平均55点)
80点〔理Ⅲ受験時は「倫理、政治・経済」で90点〕
○現代社会(100点満点:全国平均60点)
74点
○倫理(100点満点:全国平均59点)
59点
○地理B(100点満点:全国平均62点)
55点
○世界史B(100点満点:全国平均62点)
42点
○日本史B(100点満点:全国平均62点)
32点
●理科
○物理Ⅰ(100点満点:全国平均63点)
68点〔理Ⅲ受験時90点〕
○化学Ⅰ(100点満点:全国平均64点)
43点
〔理Ⅲ受験時は理科1科目のため受験せず。持ち帰った問題を家で解いてみたら簡単に100点取れた。結果的には科目選択ミスだった。〕
◎英数国(リスニング除く)559点/600点(93.2%)
〔理Ⅲ受験時563点/600点(93.8%)とほぼ同じ〕
◎英数国(リスニング含む)552点/600点(92.0%)
この場合、英語筆記+リスニング=234点/250点=187点/200点
◎英数国理2社1(リスニング除く)750点/900点(83.3%)
◎英数国理2社1(リスニング含む)743点/900点(82.5%)
←理科が足を引っ張った!
もし、理Ⅲ受験時と同様に英数国理1(物理)社1(リスニングなし)だとしたら
707点/800点(88.4%)
実際の理Ⅲ受験時は743点/800点(92.9%)
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〔各科目「受験」しての感想〕
理Ⅲ受験から20余年経て、57歳のオッサンが挑戦してみた。大学受験用の勉強を全くしていない「レア」な状態で問題に向かってみた。
新聞に掲載された問題を、実際に時間を計って解いてみた。「試験感」が鈍っていたため、どの科目も時間めいっぱいかかった。新聞に掲載されていない問題やリスニングはインターネットを利用した。
●英語(194点) 読解問題で1問落としたため、6点失点。
問題レベルは英検2級くらいかなぁ。それよりやや難しいかも?
リスニングは、もともと苦手な上に20年以上のブランクで、易しい内容にもかかわらず8割しか正解できず。
○ドイツ語(130点) 20年以上前の理Ⅲ学生時の2年間の勉強に加え、7年前~6年前に独検で勉強したときの記憶で解いてみたが、65%しかとれず。ピークだった6年前の独検2級(後に準1級に認定)合格時より実力低下は明らか。
問題レベルは独検3級くらいか・・・、英語より易しいのでは。
○フランス語(136点) 3年前、仏検準2級合格後、2級連敗で最近は受験ばかりか勉強すらしていないのに、なぜか、ドイツ語より上の68%得点できた。ドイツ語より少なくとも最近まで勉強していたためだろうか。2級に受からない上に1年以上も仏語から遠ざかっているにもかかわらず68%取れたということは、かなり問題レベルが低いのでは。仏検準2級どころか、3級以下だろう・・・。
つまり、ドイツ語もフランス語も、英語よりかなり平易な出題になっている。まぁ、英語は誰でもある程度できるから、第2外国語までできる人は優遇してあげようということか。(独仏語の全国平均点が英語のそれより30点以上も高いのは、独仏語に自信のある受験生が受けたからというより、問題そのものが平易であるためではないだろうか。)
●数学(196点) もともとの実力か、4年前まで数検1級の受験勉強をしていた蓄積か、理Ⅲ受験時のように満点は取れずとも、得点率98%だった。
数Ⅰ・数Aでは、必要十分条件の問題で勘違いし1問間違えた(3点失点)。数Ⅱ・数Bでは、計算ミスで1問失うも、なぜか配点がたったの1点だったので、99点。高校時代と1浪時代という若かりしときにコツコツ数学を勉強したことが40年経ってもアタマに染み込んでいるようだ。
●国語(169点) 今年のセンター試験の中で、メディアで最も話題となった科目だ。
その話題の第1問(小林秀雄の評論)は、42点(2問間違えた)、
第2問(小説文)は50点(満点)、第3問(古文)は27点、
第4問(漢文)は50点(満点)であった。
昔は、第2問の文学的文章が最も苦手だったのが、年齢を経たためか(人生経験豊富になると)よくできたようだ。漢文はもともと得意だった。さすがに古文は、単語と文法をだいぶ忘れ、「古文読解」に苦しんで半分ほどしかできず。このため、小説文で昔より上昇した点数を引き下げてしまい、総合では昔とほとんど同点の8割5分程度であった。
〔現在細々と続けている漢検1級の勉強が少し役立ったのは、第1問の評論文に出てくる難しい漢字がルビなしで読める気楽さがあったのと、第4問の漢文への違和感が少なかったことだろう。漢字の書き取りは容易(漢検2級レベル)なので、特に役立ったほどではない。〕
●公民・地理歴史 6科目に常識のみで挑戦してみた。
○政治・経済(80点) 昔取った杵柄だろう。官僚していただけに8割キープできた。
○現代社会(74点) 社会人としての常識でかなりわかるものの、「政治・経済」には及ばず、4分の3に満たず。
○倫理(59点) 理Ⅲ受験時の記憶は忘却の彼方か。常識で解けるものもあり、なんとか全国平均点に並ぶことができた。
○地理B(55点) 常識だけで解いてみたが、全国平均点取れず。
○世界史B(42点) 昔(約40年前)の高校生のとき結構学習していたが、さすがにほとんど覚えていない。最近のピークは3年前の歴史検定世界史3級合格時だが、以後記憶量は減少の一途。
○日本史B(32点) 日本史はもっとひどい。一昨年の歴史検定日本史3級合格時がピークとしても、ひどい点を取ったものだ。
世界史も日本史も歴史検定3級よりはるかに難しい。2級レベルかなぁ。
●理科 若いときから英数国理社で最も弱い教科だ。
○物理Ⅰ(68点)力学ならある程度は覚えていたが、波動や電磁気の公式は忘れたものが多い。おまけに理Ⅲ受験時にはなかった「光学」問題が出たのには面食らった。(←大昔の理Ⅰ受験時にはあったと思うが、理Ⅲ受験時は高校学習要領から外されていた。復活したのだろう。)全国平均点は超えたが7割5分以上は取りたかったなぁ。
○化学Ⅰ(43点)化学はもっとひどい。理論化学はある程度覚えているものの、やはり公式が思い出せなかったり、更に無機化学、有機化学の知識問題は忘れたものが多かったり、悲惨な点を取ってしまった。忸怩たる思いであり、東大工学部工業化学科卒という学歴を隠したい。
数学の公式はよく覚えているのに、物理と化学の公式は忘れているものが多いのはなぜだろう・・。やはり若いときの勉強時間の違い、それと教科に対する興味(嗜好)の違いだろう。