ソーテイナイとソーテイガイ
・・・・・・・・・・・・・河辺啓二の社会論(33)
秋と春がぐんと短くなるなど気候の変化→異常気象や石川県を襲う地震など天変地異が続き、私らがこの世に存在しなくなっている頃は、日本、いや地球はどうなっているのだろうと考えてしまう。大規模化する自然災害が世界中で起き、未知の病原体がいつまた猛威を振ってパンデミックとなりかねない昨今、人間同士で戦争したり、覇権を争ったりしいる場合ではないのだが、とつくづく人間の愚かさに溜息が出る日々である。
自然災害、天災はお天道様のことで、なかなか想定・予想できないが、人間が操作している社会の動きには、ある程度予想ができる。
〈予想していた出来事〉
最近のことで想定内だったのは、先の衆議院議員選挙で自民党の議席数が過半数割れしたこととドジャーズの大谷が満票でMVPに選ばれたことである。
前者については、石破さんの豹変ぶりに失望した人は多いようだ。総理になるBEFOREとAFTERでは変化せざるを得ないらしいが。予算委員長の座まで野党に取られ厳しい政権運営となっている。起死回生の一打は出るのか。あのザイム省(2024年1月30日付け納税者諸君、「ザイム真理教」を読みましょう! | 河辺啓二 kawabekeiji.com参照)を抑えられるかなぁ。
「一打」といえば、痛烈な一打を連発し、塁に出れば快足をとばしまくった大谷のMVP選出(2年連続3度目。指名打者としては大リーグ史上初)には、当然の結果とはいえ、私を含め多くの日本人が祝福している。何しろ、悪いニュースのほうが圧倒的に多い年となってしまった2024年において、私たちを気分良くしてくれるニュースといえば、大谷の活躍が筆頭ではなかったかな。
〈半分予想していた出来事〉
想定内か想定外かほぼ半々だったのは、アメリカの大統領選挙の結果。アメリカでやっと初の女性大統領が誕生するかと思いきや、78歳のトランプが再選出された(再来年80歳になる「元気な老人」のパワフルさは、高齢者にとっては「励み」になるが)。ハリスの敗因としては、バイデンの断念が遅すぎたことと現政権の施策に不満の国民を説得できなかったことにつきる。ハリスが候補者になった当初はハリス優位と報道されたが、蓋を開けると予想以上の大差がついてしまった。法的には「犯罪者」とされるトランプが再度アメリカのリーダーとなる。「アメリカファースト」の大統領は、近いうちにアメリカを超えるかもしれない「大国」中国とどう渡り合うのだろうか。同じく独裁者国家のロシアや北朝鮮とどう向き合うのだろうか。「外交」は弱いのではないかと評される石破首相が起死回生の「一打」を打つとしたら難局の内政より外交なのかもしれない。
〈予想していなかった出来事〉
全くの「予想外」「想定外」といえば、兵庫県知事選だ。この結果に、私同様「え~!」と思った国民(兵庫県民を除く)は多いのではないだろうか。オールドメディアと呼ばれる新聞・テレビの「敗北」、ニューメディアの「勝利」とも揶揄されるが、本当にオールドメディアは真実を伝えていないのか。そしてあの県職員アンケートの結果は作り話だったのか(パワハラは大した問題でないの?)。自殺された職員の行動は虚偽だったのか。???である。紙媒体大好き・新聞大好き・SNS嫌いの私からすると、兵庫県民の方々の思いが理解できない。アナログ人間・昭和人間の私には生きづらい世の中になってしまった。
ちなみに、齋藤知事は東大経済学部卒の元総務官僚。私と同じ国家公務員上級職試験(いわゆるキャリア試験)の経済職を受かった人。その点は、私の「後輩」なのだなぁ。しかも、生まれは兵庫だが、中学・高校は私の出身県・愛媛の愛光学園だとか。私が3年間住んだ(私は松山東高校)松山市で、彼も6年間青春期を過ごしたことには、僅かながら親近感が湧く。私のような県立高校でなく、中高一貫教育の愛光出て一浪して文Ⅱ(経済学部)ということは「すごい秀才」というほどではなかったのだろう。当時の文系受験生にとって最高峰は文Ⅰ(法学部)だった。今はそうでなくなっている。(2023年7月20日付け官僚不人気のままでいいのか | 河辺啓二 kawabekeiji.com参照)