群馬の地より静岡の山下市長を応援しています
【旧友へのオマージュ(hommage)第2弾】
〈静岡県伊豆の国市〉
渡部君に続き、旧友へのオマージュ第2弾。山下正行(やましたまさゆき)クンだ。
実は、彼は現在、静岡県伊豆の国市の市長である。
同市は、本年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の北条氏ゆかりの地で全国的にも有名になっているのでないだろうか。
更に(世界遺産検定1級ホルダーの私としては)もっと重要なのは、2015年に世界遺産として登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の1つである韮山反射炉(※)を有していることである。
(※)韮山反射炉:19世紀のアヘン戦争などを受け、欧米列強に対抗するための海防用の鉄製大砲を鋳造する目的で、韮山の代官であった江川太郎左衛門英龍によって建造された反射炉。実際に稼動していた反射炉としては、国内で唯一現存するもの。(「すべてがわかる世界遺産大事典(上)」より)
彼は、農林水産省時代の同期である。私と同じ、もともと東大理系で(彼は教養学部卒)同じ国家公務員上級・経済職試験合格でキャリア事務官になった人物である。
私のような課長補佐クラスで官僚の道から「脱落」した人間からみれば、本省局長まで上りつめた彼は、紛れもなくエリート官僚である。
ともに地方出身で東大理系出身ということもあり、私は彼に対して強い親近感を抱いていた。温厚にして、アクの強さはなく、トゲトゲしさの全くない人柄だ。私の偏見「お人好しは出世しない」を見事に覆して彼は中央官庁というガチガチの組織の中でトップクラスの本省局長にまで出世している。彼の人柄の良さ、人望に加えて仕事能力が優れていたからであろう。
〈風流人にして国際派〉
かと言って全くの仕事人間ではない。
彼の仕事以外の優れた才能は、約十年の短い官僚同期の付き合いの中でも垣間見た気がする。
まず、仕事関連でもあるが、彼は同期で最も国際派(海外留学・海外勤務経験豊富)であり、その国際感覚のみならず、桁外れの語学堪能ぶりは誰しも認めるところである。
驚いたのは、玄人跣(くろうとはだし)の中南米音楽だ。同期の誰かの結婚披露宴だったと記憶するが、余興タイムで彼が中南米音楽を楽器演奏とともに歌(スペイン語?)を披露したのである。普段ややおとなしい彼が大きな声で絶唱する姿に度肝を抜かれた思い出がある。(たしか、私と同様、サイモン&ガーファンクルなど洋楽好きであったと記憶している)
音楽だけではない。彼は卓球の名手で、役所のリクレーションで卓球大会があったとき、相手とのハンデを考慮して、わざと利き腕でない左手で対戦していたことを思い出す。
〈お人好し政治家〉
役人時代、同期の中で目立ってすごい雄弁家でもなく、もともと理系のためか、私と同じような「お人好し」気質(別に文系人間は人が悪いとは言わないけれど)に思われた彼が官僚から政治家への道に進むことは予想していなかった。
まぁ、「官僚→政治家」は珍しくないけど(農水省OBでは愛知県の大村知事が有名人)、私のような「官僚→医者」は珍しい。
〈山下君の今後のご活躍を!〉
現在、彼は豊富な行政経験を活かして市長職という重積を担っている。当然激務と思われるが、ぜひ健康に留意しつつ長期の善政を期待するものである。